




予備知識なしに読むことのできる、はじめての日本書紀、第3巻目です。
日本書紀とは、当時の日本が大唐帝国に、対等に付き合うべき国だと認めてもらうために、歴史を書き連ねた正史です。
第3巻では、大和朝廷は拡大し律令制を整えていきます。しかし、朝鮮半島での外交戦略では失策が。 仏教伝来直前の日本、世はめまぐるしく動いていきます。
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商品詳細
監修:村田右富実(関西大学教授)
文:村上ナッツ、マンガ:つだゆみ
サイズ:四六判並製
頁数:304P
発刊日:2020/4/30
ISBN:978-4-908443-34-3
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♦あらすじ♦
【第21代雄略紀→第22代清寧紀→第23代顕宗紀→第24代仁賢紀→第25代武烈紀→第26代継体紀→第27代安閑紀→第28代宣化紀】
安康天皇の死の知らせに、末弟・大泊瀬(おおはつせ)皇子は兄を疑い殺害。眉輪王と円(つぶらの)大臣を焼き殺し、皇位継承者候補の従兄・市辺押磐皇子(いちのへのおしわのみこ)を狩りに誘い射殺し、二十一代雄略天皇となりました。
残虐性と有徳の両面が語られ、朝鮮三国との関係も描かれます。 その皇子・二十二代清寧天皇は御子を残さずに崩御。履中天皇の皇子・市辺押磐皇子の遺子・弘計王(をけのみこ) と億計王(おけのみこ)が針間国で見つかり二十三代顕宗天皇、二十四代仁賢天皇となります 。
仁賢天皇の皇子・二十五代武烈天皇は、残虐な暴君として描かれます。武烈天皇には皇子がなく、応神天皇の五代目の子孫が越の国から迎えられ二十六代継体天皇となります。任那(みまな)の 四県を百済(くだら)に割譲。大和朝廷は朝鮮半島に繰返し出兵。北九州の豪族たちは筑紫君磐井のもとに結束し大規模な反乱を起こしますが平定され、かえって律令国家体制が整いました。
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目次
・はじめに
・当時の韓半島
●第一章 雄略天皇の残虐と有徳
・この章の流れ
・天皇の系図
・主な登場人物
【第二十一代 雄略天皇=ワカタケル物語】
・マヨワ、父の仇を討つ
・天皇の即位と諸妃
・吉野への行幸
・タクハタノヒメミコ
・葛城山でヒトコトヌシに会う
・吉野の蜻蛉
・葛城山の狩りで獲ったもの
・百済のコニキシの来朝
・三諸岳の大蛇
・吉備臣・サキツヤの最期
・ワカヒメと百済の匠
・新羅を助けて、高句麗を討つ
・新羅征討の開始
・埴輪馬の伝説
・呉国からの使者
・ネノオミの悪事が明るみに出る
・秦臣と漢部、土師連
・物部連メ、アサケオトコを討つ
・高句麗、百済を滅す
・雄略天皇の遺した言葉
・右富実先生のもっとわかる日本書紀① 『宋書』に残る上表文
●第二章 潜伏していた皇子の発見。
・皇位継承
・この章の流れ
・天皇の系図
・主な登場人物
【第二十二代 清寧天皇=シラカ物語
ホシカワの反乱。清寧天皇の即位】
【第二十三代 顕宗天皇=ヲケ物語】
・ヲケとオケの苦難
・ヲケとオケ、身分を明かす
・皇位を譲り合う
・ヲケ、即位を承諾
・老女・オキメ
・ヲケ、復讐を思いとどまる
・任那と百済の攻防
【第二十四代 仁賢天皇=オケ物語
オケの治世。ヲケの皇后の死】
・右富実先生のもっとわかる日本書紀② 歌の力
●第三章 暴君として描かれた武烈天皇
・この章の流れ
・天皇の系図
・主な登場人物
【第二十五代 武烈天皇=ワカサザキ物語】
・歌垣の後、シビを討つ
・残虐な青年天皇
・右富実先生のもっとわかる日本書紀③ 武寧王
●第四章 イワイの叛乱とその後
・この章の流れ
・天皇の系図
・主な登場人物
【第二十六代 継体天皇=オオド物語】
・継体天皇を越国から迎える
・任那四県を百済に割譲
・己汶・帯沙をめぐる争い
・イワイの叛乱と、その鎮圧
・ケナノオミを韓国に派遣
・任那復興ならず。継体天皇の崩御
【第二十七代 安閑天皇=カナヒ物語
東国の訴えを裁くほど強権に】
【第二十八代 宣化天皇=オシタテ物語
飢饉に備え穀物倉庫の設置】
・右富実先生のもっとわかる日本書紀④ 継体~安閑~宣化~欽明
・おわりに
・天皇の系図〜第十五代から第二十九代まで
・わかる日本書紀③ゆかりマップ
・本書に登場する天皇の陵墓
・表記について・主要参考文献